公開日

今回は、実際に人工芝張りをDIYで行った体験を踏まえつつ、基礎作り(整地・防草シート張り)だけは業者に依頼した理由についてお話しします。
人工芝のDIYについては、別の記事で詳しくご紹介しています!
👉 人工芝をDIYで張ってみた体験談はこちら
これまでの広報として造園業に携わる中でさまざまな施工事例を見てきましたが、
人工芝に限らず、砂利敷きや天然芝など、どんな施工でも「見えない基礎部分」が仕上がりの良し悪しを大きく左右すると感じていました。
結果として、プロに任せて大正解✨
この記事では、実際の基礎工事の様子や、DIYと組み合わせてみて改めて感じた「基礎作りをプロに依頼して良かった点」について詳しくご紹介していきます。
なぜ基礎作りだけはプロに依頼したのか
最初にお伝えした通り、これまでさまざまな施工事例を見たり、情報を集めたりする中で、
人工芝に限らず、砂利敷きや天然芝などどんなお庭づくりでも仕上がりを左右するのは、見えない下地・基礎部分だと強く感じていました。
整地や防草シート張りは、完成後にはほとんど見えなくなる工程ですが、
ここが不十分だと、後々さまざまなトラブルにつながる可能性があります。
- 人工芝を張ったあとに凹凸が出る
→ 水はけが悪くなったり、つまずいてしまう恐れがある - 人工芝同士に隙間ができる
→ そこから雑草が生えやすくなる - 後からやり直すのが非常に大変
→ 人工芝や防草シートを一度剥がし、基礎からやり直す必要がある
このように基礎作りで失敗してしまうと、修正には手間も費用も大きくかかってしまいます。
そのため、「ここだけは失敗したくない」「最初が肝心」と感じ、
基礎作りは、私が働いている庭のお手入れ専門店「ニワナショナル」に相談し、施工をお願いすることにしました。
また、庭には家を購入した当初から木が植えられており、抜根作業も必要だったため、
この点でも自分で対応するのは難しいと判断し、プロにお願いすることにしました🌿
施工前のお庭の状態

こちらが、施工前に撮影したお庭の様子です。
3月でまだ寒い時期にもかかわらず、庭全体は枯れた芝生で覆われていました。
前の年の夏には芝生が伸びすぎて害虫が発生し、困って除草剤や殺虫剤を散布したものの、その後は手が回らず放置状態に…💦
また、地面の状態にも問題があり、
植木の周辺は土が盛り上がって丘のようになっていました。
このまま人工芝を張ってしまうと、
- 表面がデコボコになる
- 水が溜まりやすくなる
- 仕上がりがきれいにならない
といった問題が出ることが想像できる状態でした。
整地・防草シート施工の流れ
抜根・芝はがし → 除草作業 → 転圧 → 防草シート張り
芝はがし、抜根
芝生が枯れているとは言えかなり「茂っている状態」+「地面にしっかり根付いていた」ようで芝はがしも大変そうでした💦
- 芝はがし作業
- 芝を切り取るようにしながら剥がしていきます
不要なものを取り除きながら土を耕す
芝はがしを行い、残っていた芝の根や雑草を一つひとつ取り除きながら、土を丁寧に耕していきます。

土を耕しながら根や雑草を取り除く作業
木が植わっていた周辺は丘のように土が盛り上がっており、そのままでは人工芝をきれいに張ることができないため、不要な土をかなり取り除く必要があったようです。
また、防草シートと人工芝を施工した際に、駐車場のコンクリート部分と人工芝部分に段差ができないよう、全体の高さを考えながら土の量を細かく調整してもらいました。
さらに、雨水が溜まらないように排水のことも考慮し、
水が自然に流れるよう緩やかな勾配をつける調整も行ってもらっています。
最終的に土嚢袋に数十袋分くらいの量の土を取ってもらいました🚚
転圧
転圧機を使って転圧してもらいました。

転圧後の作業写真
この転圧をきちんと行わないと、
- 人が歩いたときに地面が沈む
- 雨が降ったあとに地面がデコボコする
- 人工芝を張ったあとに凹みが出る
といった不具合につながるため、見えなくなる工程ですが、とても重要な作業だと感じました。
DIYだとベニヤ板等で押し付けて転圧する方法もあるようですが、かなりの労力を使うので転圧機の使用がオススメです。
防草シート張り
整地と転圧が完了したら、防草シートを張っていきます。
シートの端はしっかり重ねながら、隙間ができないよう一枚一枚丁寧に固定してあります。
少しの隙間があるだけでも、そこから雑草が生えてしまう可能性があるため、細かい部分まで注意しながら施工されています。
また、防草シートはたるみが出ないようにピンと張られており、上から人工芝を張ったときに凹凸しないように仕上げてくれています。

防草シート施工後の様子
実際に施工してもらって実感した「プロに任せて良かった点」
現場を見せてもらい、施工の様子を間近で見ていく中で、「これは自分ではできなかったな」「業者に任せて正解だった」と感じる場面がたくさんありました。
「基礎作りをプロに任せて良かった」と思えたポイントをご紹介します。
✅ 整地・土量調整

木が植わっていた周辺は、丘のように土が盛り上がっていたため、かなりの量の土を取り除く必要がありました。
また、防草シートと人工芝を施工することを前提に、駐車場のコンクリート部分との間に段差ができないよう、仕上がりを見据えて土の量を細かく調整してもらいました。
DIYでは「どれくらい土を取ればいいのか」「どの高さが正解なのか」の判断がとても難しい部分です。
完成形を想定した上で土量を調整し、不要な土の処分まで含めて対応してもらえた点は、プロならではだと感じました。
また、もし土を自分で取った場合は、その処分方法まで自分で考えなくてはいけません。
自治体では土の回収を行っていない場合も多く、今回処分した土の量は、何十袋もの土嚢袋になるほどでした。
トラックでなければ運べない量だったため、これを自分で処分しようとすると、結局どこかの業者に依頼する必要があったと思います。
そう考えると、施工から処分までまとめてお願いできたことも、大きなメリットだと感じました。
✅ 転圧機によるムラのない整地

土の調整後は、転圧機を使って地面をしっかりと締め固めてもらいました。
写真を見ても分かる通り、かなりの土を取り除いた上で、全体を均一に転圧しています。
足で踏み固めるだけでは出せない安定感があり、歩いたときにもフワつきがなく、「この上なら人工芝を張りやすそう」と感じました。
✅ 丁寧な防草シート張り

シワやたるみもなく、地面にピタッと密着した仕上がり。
防草シートは人工芝を張るとほとんど見えなくなりますが、この丁寧さがあるからこそ、雑草が生えにくく、人工芝もズレにくい状態を保てるのだと感じました。
実際にDIYで人工芝を張ってみて、とてもスムーズに作業ができたのでプロの仕上がりのおかげだなと感じました。
✅ 短期間で施工が完了したこと
今回の整地・防草シート施工は、プロの施工スタッフ2人で、1日半程で完了しました。
正直なところ、作業の様子を見ていて
「これだけの作業量を、たった1.5日で終わらせるんだ…!」と驚きました。
必要な資材や道具がすべて揃っていて、作業工程も熟知しているプロが行ってこれだけの時間がかかるのであれば、もしこれを自分ひとりで、しかも初めての作業としてやっていたら一体どれくらいの日数がかかっていたのだろう… と想像してしまいます😅
仕事や家事、子育ての合間に作業することを考えると、途中で中断したり、天候に左右されたりして、完成までにかなり時間がかかっていたかもしれません。
「短期間で、確実に基礎を仕上げてもらえた」
この点も、基礎作りをプロに任せて本当に良かったと感じた理由のひとつです。
✅ お庭全体を見た上での提案・施工をしてもらえた
- 砂利敷き作業前-before-
- 砂利敷き作業後-after-
今回は、整地・防草シート張りに加えて、
- 庭に植わっていた木の抜根作業
- 駐車場とお庭の隙間部分の砂利敷き
もあわせてお願いしました。
一部分だけを見るのではなく、お庭全体を総合的に見たうえで施工してもらえる点は、「お庭の専門店ならではだな」と感じたポイントです。
お見積もりの段階で、現状のお庭の悩みや「将来的にどう使いたいか」をお伝えしたところ、それを踏まえて、いくつかの施工方法や考え方を提案してもらいました。
その結果、目先の作業だけでなく、お庭全体の使い方や仕上がりを考えた上で施工してもらえたことが、とても心強く感じました。
「ここだけお願いする」という形ではなく、お庭まわりをトータルで見てもらうことで、あとから手直しが必要になるリスクを減らせる点も、大きなメリットだと思います。
基礎が整っていたからこそ、DIYができた
人工芝をDIYで敷いてみて実感したのは、
「基礎がきちんと整っていたからこそ、無理なくDIYができた」という点です。
整地と防草シートが丁寧に施工されていたため、
人工芝の位置決めや固定作業もスムーズに進みました。
そもそも「人工芝のお庭にしたい」と思ったきっかけは、天然芝の手入れが行き届かず、雑草や害虫に悩まされていたことでした。
整地や防草シート張りをしっかり行っていただいたことで、その後のDIYでは「雑草対策と害虫対策はこれで大丈夫」という安心感を持ちながら、子どもが安心して遊べるお庭づくりに集中することができました。
🔗 人工芝をDIYで張ってみた体験談はこちら
※実際の作業の様子や、DIYで大変だった点も詳しくまとめています。
まとめ|お庭づくりの満足度は、見えない基礎で決まる
今回の施工を通して、基礎作りをプロに任せて本当によかったと実感しました。
DIYがスムーズに進んだのはもちろんですが、それ以上に大きかったのは、自分では判断や対応が難しい工程をすべて任せられたことです。
土量調整や不要な土の処分、転圧機を使った整地などは、知識・道具・経験が揃っていないと難しく、DIYでは限界を感じやすい部分です。
こうした基礎部分をプロがしっかり仕上げてくれたことで、仕上がりへの安心感にもつながりました🌿
「プロ」と「DIY」の使い分けもアリ!
すべてを業者に任せるだけが正解ではなく、
- 基礎作りはプロに任せる
- 表面の仕上げはDIYで行う
というように、DIYとプロ施工を上手に使い分けるのも、ひとつの選択肢だと感じました。
もちろん、DIYが趣味の方や、道具・材料がすでに揃っている方であれば、基礎作りからすべてDIYで行うのも、ひとつの選択だと思います👍
自分の手で少しずつ作り上げたお庭は愛着も湧きますし、「大切に使おう」「きれいに保とう」という気持ちにもつながりますよね💓
DIYならではの良さがあるのも、間違いありません。
ただし、少しでも「不安だな」「ここは自信がないな」と感じる部分がある場合は、無理をせず業者に相談することで、後悔のない選択ができると思います。
迷ったら、まずは相談するのが安心
「DIYでできるか分からない」
「どこまで自分でやるべきか迷っている」
そんなときは、無理に一人で判断せず、まずはプロに相談してみることで選択肢が広がります。
ニワナショナルでは、お庭の状態やご希望に合わせて、最適な施工方法をご提案しています。
ご相談・お見積りは無料ですので、お気軽にご相談ください💁🌿











