ベジタリアン、ビーガンになる前に知っておきたいこと｜種類・メリット・デメリット
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サイエンス誌に掲載された研究によると、約350万年前に生息していたアウストラロピテクスは、主に植物を食べていたことが明らかになりました。
ドイツの化学研究所のチームは、南アフリカの洞窟で発見された7体のアウストラロピテクスの歯のエナメル質を分析。その結果、食生活は他の草食性哺乳類と一致し、主に植物を摂取していたことが示唆されました。
昆虫を食べていた可能性はありますが、哺乳類の肉を食べた証拠はほぼ見つかりませんでした。この発見は、人類の進化と食生活の変遷を理解する上で重要であり、肉食が脳の発達に与えた影響を再評価する契機となるかもしれません。
私たちは今、季節や国を飛び越えて様々な食材が手に入り、食生活の選択肢は広がる一方です。しかし、そんな豊かな食の環境の中で、何を食べるかという選択は、単なる好みや栄養の問題を超え、倫理観や環境問題とも深く関わるようになっています。
近年、ベジタリアンやビーガンを選択する人が増えています。そもそもベジタリアン、ビーガンとはどのような考え方なのでしょう🤔？
ベジタリアン、ビーガンとは
ベジタリアン
動物の肉を食べませんが、乳製品や卵の摂取によって分類が分かれます。
《ベジタリアンの主な種類》
・ラクト・オボ・ベジタリアン：乳製品と卵は食べる
・ラクト・ベジタリアン：乳製品は摂るが卵は食べない
・オボ・ベジタリアン：卵は食べるが乳製品は食べない
・ペスコ・ベジタリアン（ペスカタリアン）：魚介類は食べる（ベジタリアンに含まれない場合も）
ビーガン
最も厳格な菜食主義の一種で、はちみつなども含め動物由来の食品を一切摂取しません。衣類や日用品においても、動物由来の製品（革製品、ウール、シルクなど）を使わない人が多く、中には動物実験された製品を避ける人もいます。
ベジタリアンやビーガンになることのメリットとデメリット
メリット
《健康面》
✅ 心臓病、高血圧、2型糖尿病、肥満のリスクを低減します。
✅ 食物繊維を多く摂取するため、腸内環境が改善されます。
✅ ビタミンCやポリフェノールが豊富になり、抗酸化作用が向上。老化防止につながります。
《環境面》
✅ 畜産業による二酸化炭素やメタンガスの排出を減らすことで、温室効果ガスの削減など、環境負荷を軽減できます。
✅ 1kgの牛肉を生産するのに約15,000リットルの水が必要と言われており、植物性食品を選ぶことで水資源の節約になります。
✅ 畜産のための土地開発（牧草地や飼料作物の栽培）による森林破壊を防ぐ一助となると言われています。
《倫理的な面》
✅ 動物の権利を尊重し、家畜の飼育や屠殺を減らすことができます。
✅ 畜産に使われる飼料（大豆やトウモロコシ）が人間の食べ物となり、食糧供給の効率が上がって食糧問題の改善になります。
デメリット
《栄養面》
⚠️ビタミンB12、鉄分、タンパク質、オメガ3脂肪酸などの栄養素が不足しがちになります。
⚠️栄養バランスを取るために、食材の選択や調理に手間がかかります。
《社会的な面》
⚠️完全菜食のメニューがまだ少なく、外食をする際に選択肢が狭まります。
⚠️ベジタリアンやビーガンの考え方が一般的でない国や地域では、批判や誤解を受けるなど、周囲の理解を得にくいことがあります。
⚠️海外や地方では、ビーガンやベジタリアン対応の食事を見つけるのが難しいことがあります。
《コストや入手の難易度》
⚠️オーガニック食品や植物性代替食品は、通常の食品よりも高価な場合が多く食費がかさみます。
⚠️特に地方では、ビーガン用の食材や代替食品（豆乳ヨーグルト、ビーガンチーズなど）が手に入りにくいことがあります。
おわりに
ベジタリアンやビーガンの食生活は健康・環境・倫理面でメリットがある一方、栄養管理や社会的な制約が伴います。持続可能なライフスタイルとして実践するには、バランスの取れた食事と柔軟な考え方が重要ですね。
