胃腸を整えたい方におすすめ!じゃがいも
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年中手に入れやすい「じゃがいも」。おかずとしてはもちろん、主食、サラダ、お菓子など幅広く料理に使われる万能食材です。また世界中で食べられている野菜のひとつでもあります。
身近にありながらも、そのルーツや栄養について知っている方は少ないのではないでしょうか?
今回はじゃがいもの歴史と健康効果についてご紹介します。
じゃがいもの歴史
じゃがいもの原産地は、中央アメリカのアンデス地方といわれています。紀元前5世紀ごろから原住民にとって、とうもろこしと同じく貴重な食料として栽培されていました。16世紀後半になると、スペイン人が南米からヨーロッパへじゃがいもを持ち帰りました。
しかし当時のじゃがいもは小さく、苦味もあったことから主に家畜用の飼料になっていました。ところが、18世紀のヨーロッパで飢饉が度々起こると、じゃがいもが貴重な食料としての役割を果たしたのです。これをきっかけとしてヨーロッパにおいてじゃがいもの栽培が普及していったのです。
日本には17世紀にオランダ人によって長崎に伝えられたという説が有力とされています。日本でも飢饉が起こると、天候に恵まれずともある程度一定の収穫が見込めるじゃがいもは貴重な食料となったため、全国各地へ広まっていきました。
じゃがいもに含まれる栄養素
- カリウム
- ビタミンB1
- ナイアシン
- ビタミンC
- 食物繊維
じゃがいもの健康効果
- 胃の健康を保つ
- 腸の健康を保つ
- 生活習慣病予防
- むくみや高血圧の改善
- 美肌効果
胃の健康を保つ
じゃがいもにはビタミンB1、ナイアシン、ビタミンC、カリウムなどの栄養素が含まれています。これらは胃潰瘍、十二指腸潰瘍といった疾患を防ぐ効果が期待され、胃の健康を保つためには重要な栄養です。
腸の健康を保つ
じゃがいもには水に溶けやすい水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維の両方が含まれています。不溶性食物繊維は、腸内の水分を吸収して便のかさを増やすので、便秘の改善に効果が期待できます。
生活習慣病予防
水溶性食物繊維は、食後の血糖値上昇を緩やかにしたり、血中コレステロール値を低下させたり、さらに高血圧の予防といった働きもあります。
むくみや高血圧の改善
じゃがいもにはカリウムが含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあります。むくみや高血圧は塩分の摂りすぎが一因なので、これらにお悩みの方は積極的に摂取したい野菜です。
美肌効果
じゃがいもに含まれるビタミンCは、同じ重さのみかんに含まれるビタミンCの80%にあたり、割と多く含まれていることがわかります。抗酸化作用を持つビタミンCは、シミやくすみの原因である活性酸素を取り除き、さらにコラーゲンを作るサポートをします。そのため美肌効果も期待できますよ✨
1日の摂取量
じゃがいも100g=1個程度
おすすめの調理法
ビタミンCを減らさないためには「電子レンジ」
ビタミンCは熱に弱く、水に溶けやすいビタミンです。しかし、じゃがいもに含まれるビタミンCは、でんぷんに包まれているので加熱しても壊れにくいといわれています。それでも茹でるよりも電子レンジのほうがビタミンCを減らさずに加熱することができます◎
カリウムを逃さないために「煮汁までいただく」
カリウムは水に溶けやすいので、できるだけスープなどの汁物として一緒にいただくことがおすすめです。
素朴な疑問
じゃがいもの芽は取り除こう!
じゃがいもの芽には体に有害な物質が含まれているので、必ず取り除くようにしましょう。芽・緑色の皮の部分には、ソラニンという物質が含まれています。大量に摂取すると、吐き気やめまいなどの症状が出る場合も。以下のことに注意するようにしてください。
- じゃがいもを選ぶ際には芽が出ていないものを選ぶ
- 日陰に保存する
- 芽や緑色の部分は完全に除去する
新じゃがとは?
新じゃがは、掘りたての状態で市場に出回るじゃがいものことです。水分が多く、柔らかく、皮も薄く香りがよいのが特徴。鉄やクロロゲン酸といった栄養が含まれる皮ごと食べるのがおすすめです。(※普通のじゃがいもと同様に変色している部分は取り除きましょう)
まとめ
今回はじゃがいもの歴史と健康効果についてご紹介してきました。
普段何気なく食べているじゃがいもには、胃腸の調子を整えたり、美肌効果など嬉しい効果が期待できる栄養素がたくさん含まれています。じゃがいもは1年中手に入れやすく、様々な料理に使える万能食材なので、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。電子レンジを上手く活用すれば、栄養を保ったまま、時短に調理できるのでおすすめですよ♪
じゃがいもは世界中で食べられているので、次回は世界各国のじゃがいも料理をご紹介したいと思います。お楽しみに✈️