職場や日常で感じる孤独感 ~南アフリカの『孤独なソテツ』から学ぶこと~
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自由や気楽さを求めて独り暮らしを始めたり、希望に溢れて社会人になったはずなのに、孤独を感じることってありませんか?
職場でコミュニケーションが上手く取れなかったり、家族や友達に囲まれていても孤独を感じることもありますよね。
令和4年度の内閣府の調査結果によると、実は今、20代~50代の働き盛りの世代で孤独を感じる人が増えているようです。下の図の赤枠で囲われているのは、特にその割合が多い30代です。
孤独感や寂しさを紛らわすために、次の方法がおススメです✨
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運動する
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ガーデニング
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趣味や好きなことをする
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ボランティア活動に参加
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SNSやマッチングアプリで新しい友達やパートナーを作る
私たち人間が孤独を感じるように、植物界にも「孤独」な植物がいます。
今回は、南アフリカで発見された世界でたった1本しか存在しないソテツの話を紹介します。
ソテツは「生きた化石」
日本でも庭先や鉢植えで見かけることがあるソテツ。
南国の異国情緒溢れる姿が特徴的で、観賞用としても人気です。
ソテツは約3億年前のジュラ紀からほとんど変わらない形で生き続けており、「生きた化石」として知られています。
世界では現在約20種のソテツが確認されていて、その中でも、1895年に発見されたエンセファラルトス・ウッディーは、現在自生しているのはなんと南アフリカのンゴエの森にただ1本のみです。
この雄のソテツは自然環境での繁殖ができず、現在クローン栽培でいくつかの植物園で存在しているのみ。絶滅の危機に瀕しています。
パートナーを探すハイテクなプロジェクト
この孤独なソテツを救うために、イギリスのサウサンプトン大学では、最新の科学技術を駆使してパートナー探しが行われています。
研究チームはドローンを用いてンゴエの森を上空から捜索し、AIによる画像認識システムを使って雌のソテツを探しています。
AIは、植物の画像を生態環境に応じて生成・配置することで、特定の植物を識別する能力を持ちます。
このプロジェクトでは、これまでに約4,000ヘクタールに渡る捜索区域のうち2%未満が調査され、15,000枚以上の画像が収集されましたが、雌のソテツはまだ見つかっていません。
仲間・家族を作るための「プランB」
研究チームは、もし雌のソテツが発見されなかった場合、化学的または生理学的操作による性転換の可能性も検討しています。
他のソテツ類では、急激な環境変化によって性別が変わることが報告されており、エンセファラルトス・ウッディーでも同様のアプローチが可能であると考えられています。
これが成功すれば、この孤独なソテツに新たな希望が生まれ、絶滅の危機から救われるかもしれません。
おわりに
今回のお話をぜひ同僚や友達、家族にも話してみてください。
それによってあなたの孤独感が少しでも解消できますように✨
そしてこのソテツにもパートナーが見つかる日が来ますように✨
参考文献:
孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和4年)調査結果のポイント(内閣府)
LIVING DEAD: ON THE TRAIL OF A FEMALE(C-LAB)
The high-tech hunt for a lonely plant’s partner(University of Southampton/News)